乾式西洋毛鉤作成手順--桜(さくら)編--

2008.04.20 update

はじめに

この「桜(さくら)」は長野県在住の小平高久氏が考案したものです。 巻き方は連合王国(U.K)で使われてきた、いわゆる伝統的な毛鉤の巻き方を踏襲しつつ、のセンスが折り込まれた毛鉤となっております。 に伺ったところソメイヨシノの花弁をイメージしたといいい、花冷えというのでしょうかソメイヨシノが咲き盛った頃の冷たく澄んだ青空のもと、晴れ渡っているが肌寒い状況で使用すると効果があるとのことです。 実際に使用してみると、曇天/霞/霧/悪天候といった条件よりも、すかっと晴れ渡った青空のもとで効果がよく発揮されるようです。

茜を正面から見たところ

桜の背景

考案者からの要望により、この毛鉤が生まれた背景・経緯を追加しました。(2008.04.20)

「昔、2月のとある小春日和に奥多摩フィッシングセンターに行った時のこと。 その日は魚が釣れない日で、持っていた毛鉤を全部試したのですが、魚は全く釣れませんでした。 ところが、よく見ると1本だけまだ使っていない毛鉤があったので、試しに使ってみました。 すると、さっきまで毛鉤に見向きもしなかった魚が次から次へと釣れてきました。 その毛鉤は白色の蓑毛と桃色の胴という簡素なもので、イメージとしては、この日の良く晴れ渡った冬の冷たい青空と強い日差しに映える桜、それもソメイヨシノの薄い桃色がぴったりという感じだったのでが桜と呼ぶことにしました。

また、この桜は同様、誰でも簡単に入手出来る材料から作れるため、ワシントン条約や法律に引っかかるような材料は使わないで済むといことですので、気楽に使って釣りを楽しんで頂ければと思っています。」

巻き方の解説

  1. 下巻きを始める。

    下巻きを始める

  2. 尻尾(Tail)の鉤(Hook)に巻きとめる。

    尻尾(Tail)の鉤(Hook)に巻きとめる

  3. 尻尾(Tail)を鉤(Hook)に巻きとめたところ。

    尻尾(Tail)を鉤(Hook)に巻きとめたところ

  4. ピンクのフロスを巻き留めたところ。

    ピンクのフロスを巻き留めたところ

  5. ピンクのフロスを巻いていく。

    ピンクのフロスを巻いていく

  6. ピンクのフロスを巻き終えたところ。

    ピンクのフロスを巻き終えたところ

  7. ピンクのフロスを巻き留めたところ。

    ピンクのフロスを巻き留めたところ

  8. 蓑毛(Hackle)は尻尾(Tail)の長さとの整合性(Balance)を考えて長めのものを選ぶ。。

    蓑毛(Hackle)は尻尾(Tail)の長さとの整合性(Balance)を考えて長めのものを選ぶ。

  9. 一本目の蓑毛を鉤に止めたところ。蓑毛は光沢のある面を上/目玉側に向けて止めること。

    一本目の蓑毛を鉤に止めたところ。蓑毛は光沢のある面を上/目玉側に向けて止めること

  10. 一本目の蓑毛を鉤に巻いていく。ひと巻きしたところで指で蓑毛を胴(Body)側に寄せて巻いていく。

    一本目の蓑毛を鉤に巻いていく。ひと巻きしたところで指で蓑毛を胴(Body)側に寄せて巻いていく

  11. 一本目の蓑毛を巻き終えたところ。

    一本目の蓑毛を巻き終えたところ

  12. 二本目の蓑毛を鉤に留めたところ。複数枚の蓑毛を巻くときは、一枚巻き終わってから次の蓑毛を巻いていく。

    二本目の蓑毛を鉤に留めたところ。複数枚の蓑毛を巻くときは、一枚巻き終わってから次の蓑毛を巻いていく

  13. 蓑毛を巻き終えて留めたところ。

    蓑毛を巻き終えて留めたところ

  14. 三本目の蓑毛を鉤に留めたところ。

    三本目の蓑毛を鉤に留めたところ

  15. 三本目の蓑毛を鉤に巻き留めたところ。

    三本目の蓑毛を鉤に巻き留めたところ

  16. 巻き終えた蓑毛を切り落とす。

    巻き終えた蓑毛を切り落とす

  17. 巻糸を切って桜(さくら)が完成。

    巻糸を切って桜(さくら)が完成

出来上がり

茜を正面からみたところ 茜を後ろからみたところ 茜を右から見たところ 茜を左上から見たところ

参考

この桜(さくら)を作るのに使った材料を紹介します。

鉤(Hook)
Albert Partridge Widegape Up Eye Hook #10 (Code B)
蓑毛(Hackle)
White Cock Hackle
尻尾(Tail)
White Cook Hackle
胴(Body)
Pink Flose
巻糸(Thread)
Nylon(Yellow)

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